日本海で発達した低気圧の影響か、今週は南アルプスからも甲府盆地に冷たい風が吹き下ろしてくる。その冷たい風の中、練習前に黙とうを行った甲府のスタッフと選手。樋口靖洋監督は、「2011年3月11日は日本で生活している人間として忘れてはいけない日。我々はJリーグという世界で仕事をし、社会的に夢や感動を多くの人に感じてもらえるよう努力できる立場にいる。3.11を忘れないで、心に刻みながら仕事を続けて行こう」と選手に伝えた。
あの日、樋口監督は横浜FMのコーチとしてマリノスタウン(横浜市西区みなとみらい)の練習場に残って仕事をしていた。地震の後、津波警報が出たために残っていた選手を直ちに帰し、自身も普段なら40分で着くところを、信号が消えた道路を3時間以上かけて帰宅したそうだ。多くの人が支えてくれているJリーグという世界で仕事ができる幸せをあらためて感じ、気持ちを引き締めた3月11日だったのではないだろうか。
(甲府担当 マツオジュン)
2015/03/11 19:50