お疲れ様です。
J1昇格を懸けたプレーオフ決勝。千葉は0−1で大分に敗れ、4年ぶりの昇格を達成することはできませんでした。試合後、島田亮社長の囲み取材が行われましたのでここでご紹介したいと思います。
島田亮社長
──この結果に対しては?
「もちろん、残念です。勝つことしか考えていなかったので頭の中が真っ白ですし、考えがまとまらない感じですね。悔しいです。ただ、それで終わりでは良くないと思いますし、僕らのやる仕事というのは来年、またチャレンジすることだと思います。必ず、来年こそはJ1を勝ち取りたいと思っています。ただ、闇雲に補強して勝負するというのではなく今年よりも来年、その次、少しずつ上積みして強くなっていくチームを目指していかないといけないと思っています。そういう言い方をしてしまうと勝負じゃなくて育成という雰囲気に捉える方もいらっしゃるんですけどまたそれを言うと二兎を追うとか色々、言われちゃうのかもしれないですけど我々としては今年のチームをベースに今年よりもさらに来年、上積みする。さらに再来年も上積みしていくというチーム作りをしていきたいと思います。また、そう言うと監督人事で継続するのかとかそういう話になっちゃうのかもしれないですけどもそういうことも含めて今は全く白紙です。正直に言うと。完全に0に、クリアしてしまうということはチーム作りにおいては後退が大きいのでここのチームをベースにしながらどういう風に積み上げて行けるかということを強化と考えていきたいなと思っています」
──昇格を逃すとどうしても5位という結果が浮き彫りになると思います。シーズン前に『脱甘』というスローガンを掲げていますがやはり甘さがあったということでしょうか?
「キャッチフレーズは脱甘、甘さを払拭するということで自分たちに厳しく、それはチームだけではなくてクラブの色々な活動においても厳しい目を自分たちに向けて、さらに甘えを捨ててやっていこうということだったのでこれに関してはキャッチフレーズについては永久にそういう形で会社作りはやっていこうと思っていますのでこれで甘さが払拭できたとかできなかったとかいう話をするのであればどこまで行ってもまだまだ厳しくやっていかないといけないと思っていますし、結果的に昇格という目標がクリアできなかったのが何らかの甘さがあったということであればそれは否定しません」
──来年も今の規模を維持できるのでしょうか?
「そこはこの時点でどうかっていうのは答えにくいですね。我々としては何とか今の規模を、あるいはそれ以上を目指したいところですがそればっかりは私たちだけで考えられることでもないので。今の日本の経済状況を考えると厳しい企業さんもありますし、我々も日々、スポンサー企業さんと話をしていく中で『J1だったら』、あるいは『J2だと…』という話もしますので当然、各企業さん、厳しい中で必死に我々をスポンサードしていただいているのはひしひしと感じていますのでそれはこういう形になった場合、どうなるかと。もちろん、このプレーオフで我々が今日までやってきたものに対する、当然、企業さんですから、これはJリーグさんのおかげでもありますが、プレーオフによって露出がかなり拡大している部分もありますのでそれを我々に対してどういう評価をいただけるのかっていうのはスポンサー様の判断を待たないといけないと思います」
──前の社長、前々社長の時代に大事にしなかった選手によってこういう結果になったことについては?
「それは村井くんとか林くんのことを言っているのでしょうか? それに関して言うと私どもとして契約を延長しなかったの“は前の前の”(社長)とか関係なく、ジェフユナイテッドとしてそういう判断をしたわけでして。今日は確かに村井くんに翻弄されたり、林くんに決められたりというのはあったかもしれないですけどシーズン通じて我々のクラブに今いる選手たちが我々の中ではベストの選手だと判断してチョイスしていますのでそこに関しては後悔はないです」
──同じことを繰り返しているとなかなか前に進めないのかなと。島田社長ではないですが、前の社長がかなり気前よく選手を放出している。選手を大事にしていくということは?
「選手を大事にするとかしないとかという話になると前任者のことを言うつもりはないですけど、クラブとして選手を大事にしていないとは僕は思っていません。クラブが強くなるためにより良い選手を獲得するのは当然のことですし、またはクラブとしてそういう選手を育てていくと。今の実力だけじゃなく育てていって強くさせるというのはクラブとして当然の仕事だと思うので。先ほどのコメントの繰り返しになってしまいますが今回、ダメだったからと言ってもうダメだということではなくてこのチームをベースにしてどれだけ積み上げていけるのかいうことを考えていきたいと思っています」
──強化担当者の後任についてはシーズン途中から探していらっしゃると思いますが、この結果を受けて交代の可能性は?
「そこは契約ごとですので。何年契約というのはやっていますけどもちょうど満了になる時期ではあるんですけどもそこは色々とどうするかっていうのは考えていきたいなと思っています」※この日の夜、神戸清雄テクニカルダイレクターの退任をクラブは発表
──来季、昇格するためにどういうクラブにしていこうと考えているのでしょうか?
「そこはちょっと私がサッカーの技術的な部分に関してコメントするのは控えようかなと思います」
──監督人事に関して島田社長も木山監督も色々と契約内容についてお話もありましたが今のお考えは?
「正直、勝つことしか考えていなかったし、勝って次はJ1だと思っていましたので。それが叶わなくなりましたので今の時点でじっくり考えていなきゃいけないんだろうなと。もちろん、木山くんも有力な候補の1人だと思いますけども」
──テクニカルな部分ではなくて育成型のクラブになっていくのか。この日のメンバーもユース出身の若い選手がいなかったが?
「ユース出身者に限らず若い選手を育てて主軸にしていきたいというのはクラブとしての考えはあります。今、J2というポジションにいますけどもこれからJ1に行くことを考え、そこでやっていくことを考えれば我々はそんなに潤沢な予算がある、期待できるようなところでもないですから我々はやっぱり育てていくところを生命線というかアイデンティティにしていきたいと思っていますので大きなところでは舵を取っていきたいなと思っています」
──初年度となったプレーオフで結果的に6位のチームが昇格したということについては?
「正直、我々も5位ですし、我々もこのシステムに救われたところはあると思います。我々も最後の3試合、4試合でしり上がりに調子を上げてきたのは皆さんもご覧になっていたと思います。そういう意味ではやっぱり非常に有利に働いたり、不利に働いたりっていうのはあったと思うんですけどそれは最初からわかっている中でやっているわけですから。そこに合わせたこともやろうと思えばやれたでしょうし、結果的には勝ち上がった3チームが昇格にふさわしいチームだったかなと思いますし、我々は決勝で敗れたということはJ2の22チームの中ではあと一歩のチームだったのかなという風に思っています」
(千葉担当 杉山文宣)
2012/11/24 00:30