川勝良一監督に対して強面なイメージを持つ人は多い。それは選手も例外ではなく、初めて練習を指揮した日は、まさに“探り探り”という雰囲気だった。
大半の選手が川勝監督と本格的に接するのは初めてという中で注目を集めたのが田森大己だ。法政大2年のときに川勝監督がサッカー部のコーチに就任。卒業までの3年間、厳しくも成長を感じられる指導を受けており、就任決定後にはチームメートから質問が相次いだ。
実際に接してみると、川勝監督は取材にも丁寧に対応し、分かりやすく話をしてくれる。初日の取材の終盤には「怖くないでしょ。田森が大げさに言い過ぎなんだよ」と笑いを誘う一幕も。翌日以降も「ミニゲームでアイツが(運動量が少なくて済む)フリーマンなのが気に入らない」などと愛弟子をイジり、田森が苦笑いを浮かべるという流れが定着しつつある。
そうしたやりとりも信頼関係があってこそ。田森は磐田戦の後、「ケツさん(川勝監督)の初戦で勝利を送りたかった」と心底、悔しそうに話していた。J2は次節から後半戦に突入するが、まずは今週末の天皇杯2回戦・鳥取戦で、新体制下での初勝利を目指す。
(京都担当 雨堤俊祐)
2014/07/12 00:21