富山戦では今のチームの雰囲気を象徴する光景があった。それは船山祐二が決勝点となる2点目を挙げた直後の場面。船山を先頭にベンチに駆け寄り、マリヤン・プシュニク監督と抱き合ってチーム全体で喜んだ。また、この際、ベンチから真っ先に飛び出したのは途中交代で退いていた山口和樹。CBながら途中交代という憂き目にあいながらもチームの得点に喜びを爆発させていた。これには尾亦弘友希も「和樹は試合に出ても出ていなくてもチームを盛り上げてくれる。本当にチームに貢献してくれている存在」と話している。ゴール後に歓喜を爆発させたシーンは、誰一人として個人の感情を悪い方向に出していない、今のチームの一体感を表していた。「ミーティングでもこの場面を指して監督が『こういう一体感がチームの力』と話していた」(船山)そうだ。チームの和を重んじて作り上げてきた今季の福岡の一体感は徐々に強固なものになってきている。
(福岡担当 杉山文宣)
2013/05/20 21:12