23日、多摩市陸上競技場で株式会社TMFC主催の「チャリティーサッカー教室 REMEMBER 3.11」が開催された。11年の震災時に仙台に所属し、現在東京Vでプレーする田村直也が代表を務めるTMFCが今回のイベントを催すのは昨年に引き続き2回目。田村と交流のあるJリーガー、元Jリーガーらが多く集い、多摩市長も見つめる中で午前・小学生の部、午後・一般の部が執り行われた。
田村が仙台に所属していた当時のチームメイトである柳沢敦、赤嶺真吾、中島裕希、渡辺広大、武藤雄樹といった面々や、多摩市出身の坪井慶介、それに東京Vからは柴崎貴広、林陵平、それに山口に期限付き移籍中の高木大輔、それに東京Vビーチサッカーチームの面々など。小学生の部は約150人、一般の部は約50名が、揃いもそろったプロ選手たちとボールを蹴った。(参加費の一部は東日本大震災・西日本豪雨で被災された方へ寄付)さらに、田村の高校時代の後輩であるお笑い芸人・がじゅまるのコントや、選手たちによるトークショーまで。多摩陸は参加者の笑顔で満ちた。
初参加となった林は「こういう機会を作ってくれたタムくん(田村)に感謝したい。子どものとき、サッカー選手になる夢を持っていたときの気持ちを思い出す。自分のモチベーションにもなった。プロになるのは狭き門だけど、努力してサッカーを続ければ次につながる。子どもたちには、サッカーをとおして人間性を高めてほしい」と話した。「このグラウンドでサッカーを始めた」という坪井は2年連続の参加。「田村選手の心意気に応えたかった。多摩市出身の選手として、恩返しがしたかった。こういう時期しかできないことだし、参加できたことがうれしい」と語っている。トークショーでおなじみの「がってんポーズ」を披露した浦和の武藤は「大好きな仙台への思いがある。サッカーの楽しさを子供たちに伝えられればいい」とコメントした。
主催した田村は、「皆さんのおかげで雰囲気いいイベントになってよかった。震災のことを風化させてはいけない。発信し続けたい」と活動を継続していくことをあらためて表明した。なおこのチャリティーサッカー教室は1月4日、仙台でも行われる。
文:田中直希
(BLOGOLA編集部)
2018/12/23 15:41