FC東京育成組織出身の、讃岐の佐々木渉。今節は、FC東京と同じく味の素スタジアムを本拠地とする東京Vとの試合を控える。佐々木にとって味の素スタジアムでのプレーは、途中出場ながらデビュー戦となった14年の明治安田J1第25節・徳島戦(4○0)以来。「2種登録で徳島戦に出させてもらってそれ以来なので、その試合が一番印象に残っています」と振り返る。
本来であれば楽しみな一戦にしたかったところだが「いまのチーム状況を考えると、それよりも残り2試合で2勝することがベスト。まずはそこを考えてやりたいです」。前節・栃木戦(1●2)の敗戦で21位以下が確定し、熊本と勝点で並ぶものの得失点差で最下位に順位を下げた。J3の動向次第で残留の可能性が多からず残されているが、その最低条件は21位であること。自力と他力、どちらも必要なシビアな状況を強いられている。だからこそ、この東京V戦は勝利が必須。
また、佐々木にとって、そして、チームにとって勝利が必要な理由がもう1つある。
今週、9年間讃岐を率いてきた北野誠監督の今季限りでの退任が発表された。佐々木にとっては今季初めて出会った縁だったが、「トライアウトで見つけてもらってせっかく拾ってもらったのに、こういう結果で監督が退任という形で終わってしまって僕としては悔しい」と心境を言葉にする。
相手は、J1自動昇格の可能性を残している東京V。強い気持ちを持って臨んだとしても、簡単に勝利を譲ってくれる状況ではない。だが、讃岐にも勝たなければいけない理由がある。讃岐の男気、ここからもう1度。いや、もう2度見せてもらいたい。
(讃岐担当 柏原敏)
2018/11/09 20:58