東京・町田発のビッグクラブへ−−。町田が大きな第一歩を踏み出す。
10月1日、東京都内で町田を運営する株式会社ゼルビアと株式会社サイバーエージェントの共同記者発表が実施され、大手IT企業のサイバーエージェントが第三者割当て増資で発行する株式を引き受け、8割の株を取得して、町田が今後、サイバーエージェントグループの傘下に入ることを発表した。
今年の4月、同社の藤田晋代表取締役社長が知人を介して、ゼルビアの下川浩之会長と接触。藤田氏は町田が創設時より培ってきたクラブ理念に共感し、交渉を進める中で町田のJ1ライセンス取得に向けた支援とJリーグトップクラブへの成長を目指すことに合意した。もともと藤田氏は町田市とも関わりが深く、地元の福井県から東京へ出てきた折には「町田に入り浸っていた時期もあった」と語るほど、町田の街に親和性を感じていたことも今回の決定に大きな影響を及ぼした。なお、今後の経営体制については、「素晴らしい経営センスをお持ちのお二人がクラブを率いている」と藤田氏が語ったように、下川会長、大友社長による経営体制が継続される。
現在、J2・3位でトップも狙える位置にいるトップチームへの印象について、藤田氏は「驚くほどの質実剛健でチームを作り上げている」とコメント。「これまでのことを尊重しながら、世界的なクラブになっていくサポートをしたい」とも語っている。
さらにJ1ライセンス取得に向けて、大きなハードルともなっている練習場の環境整備の支援も約束。2019年中の着手も明言した。
1977年に発足した少年サッカーチーム、FC町田トレーニングセンターをルーツとする“市民クラブ”が、将来的な大きな飛躍のために、変わろうとしている。
(町田担当 郡司聡)
2018/10/01 15:26