7月中旬の練習中に負傷していたMF松岡亮輔が2日、復帰後初の対外試合となる仙台との練習試合に出場した。約15分間出場と短い時間だったが、松岡らしい特長で存在感を発揮した。
松岡がピッチに登場したのは、40分ハーフで行われた試合の後半26分。するとたちまち、コーチングの声でチームを動かし始めた。右サイドでプレスをかけにいく場面、相手のSBに楠神順平がアプローチしようとしたところで、「そこ、アルヴァロ!」とよりサイドにいたアルヴァロ・ロドリゲスにいかせ、そこからCBに ボールが戻されると「そこ、順平!」。ポジショニングが曖昧だったり、どちらがアプローチにいくのか戸惑っていたりするような場面でもいち早くコーチングして味方を動かし、プレスを連動させた。相手のFKをクリアした場面でも「いまポジションをとっておけ!」と声をかけるなど、約15分間しゃりっ放し。
山形はこの後、アウェイでの試合や中止となった讃岐戦の代替試合の影響で連戦もあるため、練習試合の予定が組まれていない。松岡はまだ紅白戦にも加わっておらず、実戦復帰はもう少し先の予定だったが、少し前倒してこの試合に時間限定での出場となった。
「体が動かないぶん、しゃべって動かせということで、ベテランの技を出しました」と試合後の囲み取材でも話が途切れることのない松岡。「なかなか公式戦では(歓声の大きさで)こういう声は伝わらない。それこそ練習の紅白戦とか、こういう練習試合で積極的に言っていきたいなと思っています」
自分にできる役割をさりげなく果たす、頼れる選手が戻ってきた。
(山形担当 佐藤円)
2018/09/03 19:31