G大阪から神戸に期限付き移籍で加入した長沢駿。J1第24節・湘南戦で初の先発出場を飾り、三田啓貴のゴールにつながる見事な落としを披露。続く前節・横浜FM戦では途中出場し、ビハインドを負ったチームの追撃役を託された。だが、訪れた多くの決定機を生かせず、ホロ苦さを味わった。
横浜FM戦後、“決定機”に顔を出した自身のプレー映像を見返したという背番号50。ゴールを決められなかったことに強い自戒を口にしたが、ストライカーの視点ではこれまでのサッカー人生では得られない新鮮な感覚も味わったようだ。長沢は最終ラインの背後でラストパスを引き出した。
「タイミングはバッチリでした。今までの自分は、あんな受け方をしたことがなかった。ゴールに向かって受けた。(ゴールに)背を向けずにゴールに向かって、アウトサイドで受けたのは今までになかった。自分で引き出したのか、引き出してもらったのか」
神戸に加入して間もない長沢。練習時間も限られる。その中でも、傍目には“いとも簡単に”とさえ感じさせる“裏どり”を披露してみせた長沢。ただ、そのことを踏まえて自身に強い覚悟を刻み込んでいる。
「少しの意識の差。技術も含めて、どうやって受けたらいいのか。何で(パスを)受けるのか、点をとるために受けるわけで、受けるだけじゃなく、点をとって終わりにしないといけない」
29日、神戸は月に1~2回を予定している一般向け公開トレーニングを実施した。紅白戦のほか、攻撃と守備を分けた練習では、引いて守る相手を“崩す”メニューも設けた。その1トップを務めた長沢は「この間の試合(横浜FM戦)でその形が多かったし、練習から詰めていかないと。チームでやっていくのはとてもいい」と話し、イメージの共有に力を込めた。
9月1日には、4位・札幌戦との対戦を控える。「非常に勢いがある」と相手を警戒した長沢。その上で、「チャンスを消さず、完結できるように」と話し、ストライカーの血はグツグツと煮えたぎっているようだった。
(BLOGOLA編集部)
2018/08/30 19:41