今季の蜂須賀孝治は、攻撃面で数字を積み重ねている。
今季はここまでJ1リーグ戦で初ゴールを含む3得点。それ以上に際立つのが、アシストなどゴールのお膳立ての部分で、大外からクロスを上げる得意の形は勿論、自らボールをもって切れ込んでからの浮き球やグラウンダーでのパスで、味方の決定機を創出することが増えた。ここまでリーグ戦で5アシストを記録しているほか、ゴールの二手前、三手前にもよく関与している。
最近はハーフナー・マイクが加わったことで、攻撃の幅が広がったことを実感したという。仙台では長短のパス交換をしながらチーム全体で前進し、大外の蜂須賀がフリーで抜け出してチャンスメークをすることが多いが、最近は展開役としてMFだけでなくFWの関与も目立つ。J1第20節・磐田戦(2●3)では、ロングボールをハーフナーが収めている間に蜂須賀が飛び出し、展開されたボールを受けた蜂須賀が中を向いて左足でボールを送り、中野のゴールにつなげた。「その数分前にもフリーで上げられて、いいイメージを作れたので、次のチャンスでもインスイングで迷わず上げられた」と、クロスの場面を振り返る。そして「マイクさんが入ったことで、高さはもちろん、収めてからのパスという形が加わりました。マイクさんが相手を引きつけることで、新たに空くスペースもあります」と、新しい形でのゴールにも意欲を燃やす。
その一方でプレー精度向上や、「磐田戦では相手が形を変えてきたときに対応に時間がかかってしまった。ピッチ上の変化に早く対応してしかけられるように」という状況判断などで成長を誓い、さらに結果を残そうとしている。
写真:板垣晴朗
(仙台担当 板垣晴朗)
2018/08/09 16:22