4年前のブラジルW杯で苦杯をなめたコロンビアとの再戦となった、ロシアW杯における日本代表のグループステージ初戦。西野朗監督に率いられた日本代表は、MF香川真司とFW大迫勇也の得点により、見事2-1でコロンビアを撃破。その戦いぶりに、多くの日本国民が、そして、現場のJリーグ監督や選手たちが勇気づけられたことだろう。
その中で、ロシアW杯の出場権獲得に大いに貢献し、本大会のメンバー入りも期待されていたMF清武弘嗣も、今大会の日本代表の戦いぶりに期待している一人。試合当日の19日、C大阪での練習後、初戦を控える日本代表について、「今大会は、強豪と言われている国もコケているし、日本も意思統一した戦いができれば何かが起こる。十分に勝つチャンスはあると思うし、テレビの前で応援しています」と話していたが、その言葉どおり、日本代表が意思統一された戦いぶりで大物食いを演じてみせた。
コロンビア戦翌日、雨が降りしきる中での練習を終えた彼に、再び試合の感想を尋ねてみた。
「相手に退場者が出たことが大きかったし、監督も西野さんになって、TVで見ていても一体感を感じました。俺は、ロンドン五輪の最初のスペイン戦を思い返しながら見ていました。あのときもスペインに退場者が出たし、日本は一体感をもって戦えていた。だから、ドキドキはしていたけど、落ち着いて見ることができたし、いいゲームだったと思います」
得点者となった二人、香川とは代表でトップ下を激しく争う時期もあり、大迫とも前線でコンビを組んで戦った、いわばよき仲間であり、よきライバルでもある。「真司くん(香川)もいろいろ言われてきた中で、ああやって結果を出した。サコ(大迫)も体を張って得点もとった。チーム全体としていい戦いができていたから、次も試合を見るのが楽しみ」
その次、セネガル戦のポイントについては「昨日の試合はまだ見ていないけど、やっぱり身体能力も高いし、見た人たちは『セネガルは強い、速い』と(言っていた)。その中で、また一体感をもって守備することや走ること(が大事)。(サイドハーフの)乾(貴士)くんも(原口)元気もすごく走っていたし、ああいうのが日本代表の強みだと思う。今回のW杯は、一体感をもって守って、そこから(攻める)というチームが結果を残している。次も戦い方を変えずにやってくれたら、いい戦いができると思います」と話し、日本代表にエールを送った。
また、盟友であるMF山口蛍は、自身のレガースに『Winning-Fight with Kiyo』と清武の名前を入れて戦っている。
「(山口)蛍がね、ああいうふうにやってくれたので。全然、知らなかったんですけど、Twitterを見て知って、うれしかったし、なおさら、もっともっと全力で応援したいなと思います!」
W杯を戦う日本代表について語る清武の口ぶりは熱く、遠く離れたロシアにいる選手たちと一緒に戦っているかのようだった。その思いはきっと、日本代表にも届くだろう。
(C大阪担当 小田尚史)
2018/06/20 14:31