リーグ戦は最下位、天皇杯もJFLのチームに敗退と結果の出ない名古屋。そんな苦境を打ち破りたいと、ひときわ目の色を変えて練習に取り組んでいるのが、2年目の梶山幹太だ。
8日の3対3の練習では、主力を相手にしてもひるまずにボールを奪い、ゴールを決めた。出番待ちしているゴールサイドでも、チームメートのプレーに大きな声を出すようになり、練習の雰囲気を盛り上げている。
実は梶山はユースに所属した高校3年生の時、チームをU-18プレミアリーグから降格させてしまった経験を持つ。当時はキャプテンで人一倍責任を感じたという。
「あの時は結果が出なくてマイナスのイメージになってしまった。反省するべきことは反省して切り替えること。敗戦を引きずらないこと。次の試合に向けて100%の準備をすることが大事だったと思う」と、苦しかった日々を振り返る。
そして今も舞台は違うが、同じようにチームは厳しい状況にある。しかもあの時とは違い、試合に出てチームを助けることができていない。だからこそ梶山は「このクラブは下位にいていいチームじゃない。試合に出てない自分たちが、メンタルを落とさないことが大事。上を脅かす気持ちでずっとやっている。中断期間は限界まで自分を追いこみたい」と、ひたむきに練習に取り組む思いを語ってくれた。
去年、梶山はケガでシーズンの大半を棒に振り、まだまだフィジカル面や技術面で、先輩たちに及ばないところももちろんある。しかしその分、伸びしろは十分だ。
「練習から100%の力を出して、アピールし続けるしかない」と、中断明け初戦の出場に意欲を見せる梶山。中断期間を有効に活用して人一倍の成長を目指す。
写真:斎藤孝一
(名古屋担当 斎藤孝一)
2018/06/09 10:16