3連勝によって一時は上向きかけた流れが、ここ3試合未勝利、さらには前節・岐阜戦での完敗(0●2)によって停滞してしまっている大宮。ゲームの入り方、セットプレーでの失点など課題はハッキリしており、チームとしてどのように改善していくかが問われる時期になっている。
ただ、そうした細部を修正するとともに、石井正忠監督は大前提として「本当の意味でサッカーを楽しむというところが原点だと思うので、そこには戻っていかないといけない」と現状を捉える。気楽にプレーすればいいというわけではなく、「サッカーを純粋に楽しむためにしっかり戦って、思い切ってプレーすることが大事になってくる」ということ。苦しいときにチームがベクトルを合わせて進んでいくためにも、そうした意識を重視している。
決してメンタリティーだけの話ではなく、意識はチームの戦い方にも影響する。岐阜戦ではボールに対するアグレッシブさが欠け、相手に自由を謳歌された。同じ状況に陥らないためにも、指揮官が掲げるような思い切りの良さこそが必要だ。
「どうしても岐阜戦では『ボールを保持されるんじゃないか』というところで、全体的に気持ちも下がってしまった感じがあった。自分たちが主導権を握るためにはもう少し前からプレッシャーに行くだとか、そのためにまずはしっかり整えてから、前からボールを奪いに行くということをしないといけないんじゃないかと思っています」(石井監督)
アグレッシブな姿勢を持ち、戦うことによって本当の意味で“サッカーを楽しむ”姿勢が、今節・栃木戦では求められることになる。
(大宮担当 片村光博)
2018/05/26 13:51