山口の岸田和人が、前節・東京V戦で待望の今季初得点を決めた。
2点リードされた63分に投入された岸田。71分にオナイウ阿道、82分に大﨑淳矢がゴールを決めて同点に追いついた2分後、岸田の逆転ゴールが決まると、スタジアムは割れんばかりの大歓声に包まれた。
背番号9のゴールを待っていたのは、チームメートやサポーター、家族だけではなかった。試合後は、ともに山口でプレーした島屋八徳(徳島)や宮城雅史(京都)、岡本英也(長野)からも祝福の声が届いたという。
岸田は「今まで点をとってもそういうことはなかった。サポーターはもちろんそうだけど、違うところにいったチームメートも気にかけてくれていることがすごくうれしかった。苦しい中で結果が出せて、それをみんなが応援してくれている」と目を細め、「見守ってくれている人のためにも、自分は苦しいときがあってもチャンスがくると信じてやり続けたい」と話す。
今季は一次キャンプ前に負傷してチームの合流に遅れ、「出来上がっているチームの中に自分がどうやって入っていくか、いろいろと考えることがあった」と振り返ったが、いまは「『こうしていこう』とスッキリ考えがまとまった」と表情も清々しい。
「この先も自分の特長を生かして勝負したいし、自分がもっているものをチームに還元しながらやっていきたい。裏を突くことやゴールに向かっていくプレー、守備でしっかり走ること、そういうことはどういう状況で出場しても変わらない。状況に左右されず、結果を求めて戦いたい」。
一つの壁を乗り越えたストライカーが、好調のチームにさらなる勢いを与える。
写真:田辺 久豊
(山口担当 田辺久豊)
2018/05/17 18:53