11日の明治安田J1第7節・仙台戦の89分にPKを決めたジョー。その裏にはチームメートの隠れたアシストがあった。
1-3と2点を追う終了間際。青木亮太のシュートのはね返りをジョーが狙うと、カバーに入ったDFの手に当たりPKを得た。キャプテンの佐藤寿人はすぐにジョーに駆け寄り、顔を近づけて、「大切だから頼むぞ(Importante)」と、ポルトガル語で声を掛けた。
しかしこの試合、PKのキッカーに指名されていたのは長谷川アーリアジャスールだった。試合前には名古屋で初得点を上げるチャンスと思っていたと言う長谷川も、ためらわずにボールをジョーに渡した。
「FWは得点を取ってなんぼの世界。ジョーもPKを外したり(5節・鳥栖戦)、決められるところを外したりしていた。あれだけ鳴り物入りで入って来たから点を取らないと、いろいろ言われるじゃないですか。ちょっとしたきっかけで点が取れれば波に乗るだろうし、ましてや昨日はスタメンじゃなかったし」と、長谷川はジョーの心情を思いやっての行動だったと明かす。
開幕戦以降、ゴールから遠ざかっていたジョー。この日はこのPKを合わせて2得点を挙げた。試合には敗れたが、自信を取り戻したと言う。
「日本中の選手からリスペクトされている佐藤寿人選手に声を掛けられてうれしかったし、自信を持って蹴ることができた。次の試合も続けて得点を取りたい」
名古屋が再び上昇気流に乗るためにはジョーの活躍が欠かせない。チームメートと助け合いながらゴール量産を目指す。
(名古屋担当 斎藤孝一)
2018/04/13 15:01