10日の大原は暑かった。気温は最高で29℃。浦和が練習を行った午前中も日差しが強く、10月中旬にしてまるで夏のような気候だった。
ただ、それも当然と言えば当然なのかもしれない。近年、主にネット上では「松岡修造が日本にいれば暑い、海外に行けば寒い」などという噂がまことしやかに囁かれているが、10月10日は“ナス岡修造”とも称され、本家が日本一なら浦和一、いやサッカー界一熱い男、那須大亮の誕生日だからだ。
「36…ただの36っていうだけですね」。那須は一つ歳を取ったことをそう捉え、36歳になったからといって「変わらないっすね、全然」。10日は10月の晴れの特異日とも言われるが、那須も誕生日の天候が悪かった記憶は「あんまりない」とのこと。誕生日が晴天に恵まれることには「ありがたいですね」と笑った。
那須は7月29日のJ1第19節・札幌戦で左ハムストリング肉離れのけがを負い、9月上旬に一度は合流しながらも「中途半端に復帰してまた重傷になるのが怖かった」ために無理をせずに調整を続けていた。今月5日にボールを使ったトレーニングに完全合流を果たすと、7日にはフルコートで行った紅白戦でも元気にプレー。復帰は「監督が決めること」でありながら、「紅白戦をすごく良い形でやれた」と好感触だ。
2カ以上の離脱は那須にとって「プロになって初めてのこと」であり、「チームに迷惑をっかけてしまった」が、「まだまだ自分が入ってチームにプラスになるものがあると思っている」と士気は高い。これからシーズンの終わりに向けて気候もどんどん下がっていくだろうが、那須が復帰した際のスタジアムは熱くなるに違いない。
写真:菊地正典
(浦和担当 菊地正典)
2017/10/10 18:01