17日、14年以来となるジーコの来訪に鹿島アントラーズクラブハウス練習場が沸いた。駆けつけたサポーターはおよそ700人。中には前監督の石井正忠さんの姿も見られた。
「勝ちにこだわれ」
鹿島にいれば常日頃から耳にする言葉を、このクラブに植えつけたのはジーコだ。クラブの生みの親であるジーコの口から直接その言葉を聞いた選手たちは、あらためて強い感銘を受けたという。
「自分の目の前で勝つことがいかに大事かを言われて、僕の気持ちもあらためて変わりました」
植田直通はまっすぐにその言葉を受け止めていた。
トップチームだけでなく、隣のグランドではユース、その隣ではジュニアが試合をしており、各カテゴリーの選手たちがジーコから「アントラーズは勝つことが求められるクラブ。相手を上回る強さを身につけないといけない。そのためには準備をしないといけない」といった言葉をかけられていた。下部組織出身の土居は、自分たちのときはそうした機会に恵まれることもなかったため「幸せ者じゃないですか」と羨ましそうに話していた。
クラブ全体にまで浸透するジーコスピリット。それぞれが、それぞれの立場で体現していく。
(鹿島担当 田中滋)
2017/08/17 20:30