明治安田J2第22節の金沢戦を終えて先発フル出場を果たしている福岡唯一の選手である亀川諒史に、その原動力は何なのかを聞いた。
「湘南でプレーしていた19、20歳のころは70分、80分を過ぎると足がつって交代せざるを得ない状況が多かった。その時に曺(貴裁)さんに『そのポジション(SB)で交代カードを切らなくてはいけない状況は監督としてはつらいんだ』と言われました。それはどの監督でも同じだと思ったので、それから以降は常に意識するようになりました」
スタメンで出たら90分を走り切る、という気持ちと、試合を重ねるごと、またトレーニングを積み重ねるごとに身体は強くなり、足がつる回数は減り、つっても伸ばせばプレーが続けられるくらいにたくましくなった。それが先発フル出場の基本要素にはなったが、そこに責任感が加わることで確率を押し上げた。
「チームには30人弱の選手がいるが、先発でピッチに立てるのは11人。だから先発に選ばれたら選ばれなかった選手のぶんまで責任を負ってプレーしなくてはダメ。それと今季は副キャプテンを務めさせてもらっているので弱いところは見せられない、という別の責任感も持ってピッチに立っている」
あとはプライド。
「僕はうまい選手ではない。だから一番の誉め言葉は『よく走ったね』や『最後までよく頑張ったね』なんです」
群馬戦が行われる今週末の前橋市の予想気温は35度。けれども亀川は暑さをもろともせず90分を走り切るはずだ。
写真:島田徹
(福岡担当 島田徹)
2017/07/14 23:43