前節・岡山戦。金沢は試合終了間際に得点を奪い、劇的勝利を収めた。歓喜を呼び込んだのは廣井友信の一撃だった。
0-0で迎えた後半ロスタイムにFKを得ると、野田紘史のキックに廣井がヘディングシュート。これが見事に決まった。「最後だから勝負しようと思った。監督が(ゴール前への)入り方のことを練習で言っていて、それを実践したら入った。(野田)紘史のボールが良かったことと、ヤンツーさん(柳下正明監督)のおかげ」(廣井)。
昨季から、CKやFKに廣井が頭で合わせる場面はあったが、惜しくも決まらず「自分の下手さを呪っています」と悔やんだこともある。岡山戦の決勝ゴールは「シュートを打った瞬間に、『また外れた』と思ったけど、(ゴールネットが)揺れたから良かった」。そして「『アイツ本当は決める気ないだろ』と思っている人もいたと思う。ちょっと肩の荷が下りました(笑)」と安堵の声をもらした。廣井のリーグ戦でのゴールは12年熊本時代から5年ぶりとなる。
チームは昨季の夏ぶりに2連勝を飾り、今節・大分戦には15シーズン序盤以来の3連勝が懸かる。主将の廣井は「早く勝ち点を積む重要性は、昨年のことで分かっている。やっぱり勝てるときに勝ちたいし、点を取れるときに取れるだけ取りたい。しっかり守るときは守りたい。いま、みんな手ごたえをつかみつつあるので、それを深めて自信をつけるためにも、次の試合はすごく大事だと思っている」と次戦を見据えた。
(金沢担当 野中拓也)
2017/04/11 17:51