紫の背番号7がユニフォームを脱ぐ。
今季限りでの現役引退を決意した森﨑浩司は、19日の練習後に監督、スタッフ、チームメートの前でその旨を伝え、「1カ月前くらいからいろいろと考えていて、選手として続けたい気持ちもありました。一日一日の中でも気持ちが揺れ動く難しい1カ月を過ごしてきましたけど、今日みんなに伝えることができて、いまはすっきりとしています」と朗らかな表情で語った。
現役引退か、現役続行か。揺れる気持ちが引退に傾いていった理由は“広島愛”だ。「ユースから合わせて20年間を広島でやってきたことが僕にとっての誇りなので、違うチームでプレーする想像がなかなかできませんでした。現役にこだわっていればもっと時間をかけていろんなクラブと話をしていたと思いますけど、この1カ月悩んでいて気持ちが引退のほうに傾いたので、この時期に早めに決断しました」と話す。広島で生まれ広島で育ってきた森﨑浩は、広島一筋で現役生活を終えることを選択した。
森﨑浩が紫のユニフォームを着てプレーするのもリーグ戦の残り3試合と天皇杯のみとなった。「コンディションが100%ではない中でピッチに立つのはもどかしい。今年はずっとそういう気持ちでやっていましたけど、いまのベストを尽くして、ファン、サポーターに自分のプレーを目に焼き付けてもらいたいですし、最後までゴールを取りたいと思ってプレーしたい」(森﨑浩)。
幾多の苦難に立ち向かい広島に歓喜をもたらしてきたレフティーは、最後までゴールを目指してピッチに立つ。
(広島担当 寺田弘幸)
2016/10/20 07:00