今季、明治大から加入した岡山のルーキー・藤本佳希は、天皇杯の1回戦(松江シティ戦・4○1)と2回戦(札幌戦・2○1)で得点を挙げてプロとして大きな一歩を踏み出している。
「相手がどこだろうと公式戦で点を取ることは本当に大事。とにかく1点と思っていました」と決意して臨んだ1回戦の松江シティ戦でプロ初ゴールを挙げ、「ゴールっていうのは本当に大きな意味があって、急に走れるようになったりするんです」と笑顔を見せた藤本。その言葉どおりに2回戦でも矢島慎也のスルーパスに反応して札幌の堅守をこじ開け、連続ゴールを奪った。また、11日に行われたJ2第31節・山口戦でも0-0で迎えた85分に3人目の交代選手として登場。リーグ戦13試合目の出場を果たしている。
それでも、ルーキーイヤーは負傷離脱もあって、決して満足のいく時間を過ごせてはいない。「同期の選手とか同世代の選手が活躍しているのをすごく悔しい気持ちで見ています」と話す藤本だが、自分の現状を受け入れて練習に打ち込んできた成果が形となって現れ始めている。
「僕たちは天皇杯もリーグも目の前の試合を一つひとつ勝っていくという意識でやっていますし、チーム全員で戦っている。僕もチームの力になっていきたいと思います」と藤本。シーズン終盤戦を迎えるチームに、若きストライカーの台頭は頼もしい。
(岡山担当 寺田弘幸)
2016/09/13 07:30