C大阪は6日、天皇杯2回戦の京都戦(2○1)で負傷した杉本健勇が左肋骨骨折、外傷性気胸で全治3週間と診断されたと発表した。骨折に加えて「肺に少し損傷がある」(大熊清監督)形となった。
現在、攻撃の軸としてチームを引っ張っている杉本を欠くことは、クラブとしても本人としても、痛手であることは間違いないが、この日、取材に応じた杉本の様子は、思いのほか明るかった。クラブハウスでバイクなどのトレーニングをこなしたあと、帰宅の途に就く前に取材に応じた杉本は、「痛みはないです」と努めて明るく振る舞った。
ただ、負傷したシーンについては、「悔しいですね。アンドレイがやったことは、プレー中やったら何の問題もないし、サッカーのことなので仕方がないことですけど、プレーが止まっている状態にも関わらず、わざとヒザを入れてきた。それに関しては、受け入れ難いところはあります」と語気を強めた。アンドレイがそのプレーを故意にしたのかどうかは、当人同士にしか分からない部分もあるが、負傷した場面は、延長後半、C大阪が2点目を取って逆転したあとのこと。杉本がファウルを受けて、C大阪ボールになり、プレーが止まった状態で起きた。それだけに、思うところはあったようだ。
それでも、「またすぐ戻って来るし、いまは気持ちも前向き。逆に、休養する時間とパワーアップする時間をくれてありがとうと言いたいですね」と言葉を結び、クラブハウスを後にした。
今後について、大熊監督は、「まずは回復を優先すること。息が上がるトレーニングでなければ、プログラムに沿ってこなすことはできる。肺に関しては、経過観察していくことが大事」と話し、彼の抜けた穴については、「相手にとって脅威な存在だったし、いろいろな意味で中心だったので、チームにとっても本人にとっても残念だけど、選手はいる。チーム全体で補っていきたい」と、チームの総合力で戦うことを誓った。
写真:CORACAO
(C大阪担当 小田尚史)
2016/09/06 16:05