悔しい敗北となったJ1・1st第16節・仙台戦(1●2)の翌日19日、甲府は仙台が行う東日本大震災の復興支援マッチ(石巻市)に参加した。試合は仙台市出身(仙台U-15→仙台育英高)の熊谷駿、若手のエース・森晃太のゴールで2-1と勝利した。
甲府はけが人を除く全選手を仙台遠征に帯同させていたが、けが人が多いためにU-18の選手6人も帯同。復興支援マッチでは酒井匠(3年)、入間川景太(2年)が先発、宮川瑞希(3年)、加々美登生(3年)、田中亜祈(3年)、西海那音(3年)が途中出場した。石巻総合運動公園のすぐ隣には仮設住宅があり、まだ復興の最中であることを自分の目で確かめることができた経験は貴重だった。また、プリンスリーグ関東、日本クラブユース選手権と重要な試合が続く彼らにとって、トップチームの選手と一緒にプレーをする貴重なチャンスでもあった。
出場したU-18の選手たちは次のように話し、多くのことを感じ取ることができたようだった。
「試合の準備をする姿が勉強になりましたし、細かいポジショニング修正も津田琢磨さんを見て自分に足りない部分だと感じました」(DF酒井)
「ウイングバックの動き方を津田さんがコーチングしてくれて細かい部分の差が大事だと感じました。トップでプレーする選手になりたいと強く思いました」(MF入間川)
「森選手のドリブルが刺激になりました。出場した6人はこの経験を活かしていけると思うし、チームがまとまってプリンスやクラブユースで戦えると思います」(FW宮川)
地理的にはクラブとして何度も東北に出向いて具体的な支援に関わることは難しいが、トップの選手だけでなくU-18の選手にとってもリーグ戦では得られない経験を積み、学ぶことができた一日だった。
(甲府担当 マツオジュン)
2016/06/20 10:42