開幕から公式戦全試合フル出場を続ける鳥栖の谷口博之が、10日の川崎F戦でのMVP男封じに意欲を見せた。
谷口にとって川崎Fはプロ生活をスタートさせ、7年過ごした古巣。「等々力でやるのは楽しみ」と、やはり他とは違った意識が生まれる対戦のようだ。そんな谷口が楽しみにしているのは恩人とのマッチアップ。「(中村)憲剛さんがいなかったら自分もここまでサッカーをやれていなかったと思うし、川崎F時代に点を取れていたのも憲剛さんのおかげ。若いころからいろんなことを学ばせてもらった、自分にとっては兄ちゃんですよ」と話している。
2・3月のJリーグ月間MVPを受賞した中村のすごさは、川崎F時代に共に中盤を形成したからこそ理解している。「20m以内なら誰でも見ることができていると思うけれど、あの人は40、50m先くらいまで見えている。そこがすごいと思う。あと、ボールをどこに置いていても蹴れるから怖い。足元に入り過ぎた、とか関係ない。それでいて両足で蹴れるし。サッカーセンスの塊だと思う。点も取れるようになっているし、あの歳でもうまくなり続けているのはすごい」と讃辞を惜しまなかった。
「憲剛さんとは今でも頻繁に連絡しているけど『お前の裏、狙うから』って言われている。でも、それで裏をケアすると前を使ってくる(笑)」と苦笑いを見せた。しかし、やられるわけにはいかない。恩人封じで開幕戦以来の勝利を呼び込む。
(鳥栖担当 杉山文宣)
2016/04/09 12:31