意表を突いたマンチーニ采配
まずは前回のコラムで晒した不見識の謝罪から始めなければならない。「DFダビデ・サントンは故障し、DFマルティン・モントーヤは戦力外。DF長友佑都はウディネーゼ戦で先発に復帰する」と書いた件である。しかし蓋を開けてみれば、右SBにはまさかのモントーヤ起用。もっとも、その的中に成功した記者はイタリア人の間にも皆無だった。ロベルト・マンチーニ監督はまた意表をついた選手起用を行ったわけだが、これは成功する。マウロ・イカルディにステファン・ヨベティッチ、アデム・リャイッチにイバン・ペリシッチを同時起用した攻撃的な4-2-3-1でインテルはウディネーゼに4-0で大勝。肝心のモントーヤは、左SBのアレックス・テレスとともに積極的な攻撃参加を見せていた。
試合ごとに選手と、またシステムを入れ替えるマンチーニ監督だが、ウディネーゼ戦のあとには「最終的にはこういう攻撃的なシステムがマンチーニの理想ではないか」という報道も出た。そしてサイドバックには、新たに攻撃的な選手が台頭を始めている。せっかく走力と安定した守備で定位置を奪取していた長友も、また厳しい立場に置かれるようになるのだろうか。そして15日のコッパ・イタリア5回戦、カリアリ戦について、長友先発を予想した地元紙は一切なかった。
しかし、マンチーニ監督はまたも予想の裏をかいた。先発メンバーにはイカルディやヨベティッチの名がなく、ウディネーゼ戦は出場停止だったDFダニーロ・ダンブロージオの他にモントーヤの名前があり、さらに長友がいてサイドバックは3人がピッチに並ぶことになった。しかも試合が始まってみれば、ダンブロージオはセンターバック起用だ。「誰が分かるんだよ、こんなもん!」あるインテル番の地元記者の嘆き節が聞こえた…
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(BLOGOLA編集部)
2015/12/17 16:21