年間・2nd首位の広島をホームに迎えた前節(明治安田J1・2nd第15節/0●2)、甲府は勝ち点1を握る時間を長くしたかった。しかし、15分に千葉和彦がウイングバックの裏を狙ったロングパスを入れ、それを清水航平がワンタッチでセンタリングを上げ、ゴールの可能性が低いペナルティエリアの外からドウグラスのボレーシュートがゴール隅に決まってしまった。
映像を見返すと、ドウグラスの5~6メートル手前にストッパーの津田琢磨がいたが、シュートに足を出さなかった。理由を聞くと、「足を出してコースが変わるとGKが取りづらいと思って」という判断があった。GKの河田晃兵は、「(松橋)優さんが(清水に)裏を取られそうになったときに、『オフサイド!』って感じにみんながなってちょっと“ほわっ”とした瞬間にクロスを入れられた。シュートが来ると思っていたけれど、(津田)琢磨さんの身体で蹴る瞬間が見えなかった」という。振り返れば止めるチャンスはあったが、ワンタッチの連続で枠に蹴り込むからこそのゴール。教訓=広島うまい。
2日間のオフが明け、10月28日に練習を再開した甲府。山梨大学医学部のグラウンドはイングランドの方のプレミアリーグのピッチみたいに冬芝が綺麗に生えそろっていて、気分よくトレーニングをすることができた。広島戦の修正をし、リーグ戦残り2節と天皇杯を、佐久間・甲府はモチベーションを上げ、“あわよくばACL出場”を密かな目標にして戦う……つもり。
(甲府担当 マツオジュン)
2015/10/29 07:00