明治安田J2第38節・岡山戦当日(10月25日)はアン・ヨンハの37歳の誕生日。生まれは岡山県倉敷市で、5歳からは東京の西が丘の近くで育った。「もうめでたいという年齢ではないのですが、特別な日に生まれ故郷のチームと、育った地元の会場で試合ができるのは何かの縁かな。何とかピッチに立って、地元の人たちの前で良いプレーをしてチームに貢献したい」と語った。子供のころのヨンハは、よく西が丘に忍び込んでサッカーをして遊んだという。「芝生でサッカーなんてできなかったので。たまに警備員さんに見つかって、『こらー!』と怒られてダッシュで逃げて(笑)」。その懐かしい地での試合が待ち遠しいようだ。
さらには日本リーグ時代のラモス瑠偉にサインをもらった秘話も飛び出した。試合後に子供たちが並んでサインをしてもらい、ヨンハも当然もらったのだが、友達に「自分のも」と頼まれてもう一度並んだところ……「いきなり『キミサッキ来タデショ!』って怒られて、『ボクモウ帰ルヨ!』って(笑)」。結局、友達のぶんもサインをしてくれたそうだが、「やっぱり視野が広いな」と感心したそうだ。ちなみにカズ(三浦知良)には「サッと車に乗って帰ってしまって」サインをもらえず。そのラモスの率いるチームと四半世紀後にプロとして試合をし、カズとは一緒のチームでプレーしているとは、小学生のころは想像もできなかっただろう。
(横浜FC担当 芥川和久)
2015/10/23 20:47