「OK。水をとろう」。柳下正明監督の声で練習が途切れると、選手たちはピッチ脇の水の入ったボトルのほうへ歩き出す。率先してボトルの入ったバッグを取りに行き、みんなの前に運んできたのは、加藤大だった。「別に誰がやってもいいし、自分が早く飲みたかったんで(笑)」と屈託ないが、こうしたシーンはよく目にする。
例えばある日、取材を終えて席を立った際、撮影用にテーブルから外してあったイスに気づくと、通りすがりに元に戻して立ち去った。またある日、玄関先で囲み取材を受けているところに、荷物を持った先輩選手が通りすがったのを見つけるや、さっとドアを開けた。
今季リーグ戦で8アシストを記録している加藤だが、気の利いたアシストは、日々発揮されているのだ。
(新潟担当 野本桂子)
2015/08/26 18:09