この2週間で戦った大宮や松本との練習試合は内容も結果も上々、開幕に向けて順調な仕上がりを見せる栃木だが、その要因として挙げられそうなのがチームのまとまりの良さだ。
「とにかく明るい雰囲気を作りたいので、要所要所でその仕掛けはしてきた」と阪倉裕二監督。恒例といえば恒例だが、キャンプでは新加入選手たちに「自分自身をさらけ出せ」と大号令を下し、それぞれが一発芸を披露。浦和から加入した阪野豊史は”すべらない話”をしたというが「内容はちょっと…言えないです(笑)」と濁した。ならば磐田から加入した竹重安希彦はどうか。「僕のも言える内容では……」とこちらも笑顔でかわされたが、公表もはばかるような姿を仲間うちでは豪快にさらけだし、距離を一気に近づけたようだ。
指揮官の考えを汲みとるキャプテンの廣瀬浩二によれば、菅和範らと相談し、すでに2月のキャンプ前には選手たちだけの決起集会を敢行し、早い時期から団結するための種を撒いていた模様。打つ手の早さが今季の仕上がりの早さにつながったのかもしれない。
「例年になく明るいでしょう? サッカーは楽しみながら集中してやらんと」と、指揮官もチームの雰囲気に満足気だった。
(栃木担当 鈴木康浩)
2015/03/05 08:50