愛媛は22日に行われた富山とのトレーニングマッチにて、GPSセンサーを使用して試合中の選手個々のトラッキング(軌跡)データを収集する試みを行った。
慶應義塾大学SFC研究所の協力により実現した今回の試み、それぞれの選手にGPSセンサーを装着させることで、移動距離やピッチのどこを走ったかはもちろん、どれくらいのスピードで何度スプリントしたかもモニターで可視化できるというモノ。
慶應義塾大学・永野智久博士は「選手の動きやパフォーマンスを数字で評価できるのではないかと研究し、それを現場にどう応用できるか」という狙いをもって試験導入。津川武久フィジカルコーチは「サッカーはデータにしづらいスポーツ。それが数字に表れると個人の弱いところやチームとしてやらなければいけないことが明確になる」とこの試みに前向きだ。
このデータをどうチームにフィードバックするかは今後の課題となる。実際に計測を終え「移動距離やスプリント数は世界で戦っている選手とくらべても見劣りしない。(選手個々の90分間での移動距離は)大体11kmくらい。多い選手で14km弱走れている」(津川フィジカルコーチ)と評価する反面、「スプリントに行くまでの高強度の距離はまだ足りていない」(津川フィジカルコーチ)と早速改善点も見えた。このトラッキングデータの収集はシーズン中も定期的に行う予定。このデータが“戦えるサッカー”を掲げるチームにどう反映されていくかが見ものである。
(愛媛担当 松本隆志)
2015/02/24 14:31