10日(木)の志木グラウンドには黙々とグラウンドを走る選手の姿がありました。昨年12月18日に右足関節内遊離体の摘出手術を受けた清水慎太郎選手です。現在はリハビリの真っ最中。手術の時期はまだ天皇杯準々決勝・柏レイソル戦を残しているタイミングでしたが、2013シーズンを万全な状態で迎えるための決断だったようです。オフは実家などでゆっくりと過ごし、年明け3日には母校・西武台高の初蹴りに参加。負傷を抱えているため、ボールを蹴らずに終わったものの、良いリフレッシュになったようです。目指すはキャンプからの本格合流。しばらくはリハビリの時期が続きます。
清水慎選手にとって、今季はプロ3年目。成人式も迎えるため、今年の抱負を次のように語っています。「今年はサッカーに集中しようかなと。昨年は気持ちがフラフラしていたところがある。もっとサッカーに集中して、死ぬ気でやろうと思う」。昨季はナビスコカップやリーグ戦でもプロ初ゴールを挙げ、プロとしてスタートラインに立てたようなシーズンでした。それでも、本人はまったく満足していません。その背景には、プロ入りした2年前の決意があります。「プロ3年以内には活躍するということが一つの区切りの目標だった。この2年何をやっていたのかという活躍しかしていない。今年は自分がチームを引っ張っていく気持ちでやりたい。この2年は全然ダメだった。3年目の今年が勝負の年」。
今季はインカレ(全日本大学選手権)MVPのFW富山貴光選手も加入し、新たなライバルが増えます。その中でも自身の存在感を発揮するため、「FWなので当たり前のようにゴールにこだわっていく」と清水慎選手。1点でも多く取るために、ゴール前やボックス内で自分の力を発揮することに力を注ぐ決意を新たにしました。そして、今季の目標を次のように定めています。「2012年の最初は点を取ることだったので、今年は大きく出ようと。二ケタ得点を決める」。若きストライカーが定めた目標を“有言実行”できるか。清水慎選手の活躍に注目です。
ちなみに、清水慎選手の名を上げた高校選手権はベスト4が出そろい、12日の準決勝から、戦いの舞台は日本サッカーの聖地・国立競技場に移ります。清水慎選手は2年次の09年度大会と3年次の2010年度大会に出場していますが、当時のことを懐かしそうに振り返ってくれました。
「選手権をTVで見ると、当時のことを思い出す。31日・大晦日の試合を思い出した。選手権は心の中の記憶に残る大会。8人制サッカーで全国優勝をしたことがあるけれど、それよりも選手権が記憶に残っている。選手権を言葉にすると“絆”ですかね。応援してくれるメンバーに入れなかった選手のこととか、仲間の大切さが分かった大会でもあった。応援してくれた人たちのおかげで僕たちは戦えた」
最後に告知です。11日発売(※関西は12日発売)のエルゴラでは、青木拓矢選手のインタビューを掲載しています。シーズン途中で監督が代わろうとも、2年連続リーグ戦全試合先発を成し遂げた要因は? 2013シーズンに向けての決意は? 意外な憧れの選手とは? 読者プレゼントもありますので、よろしくお願いいたします。
(大宮担当 郡司聡)
2013/01/11 10:00