前節の富山戦(3○0)、失点することなく試合を進めたことが今季初勝利の大きな要因であることは間違いなく、試合を通じてチーム全体の守備への意識は高かった。その中で、無失点に貢献した一人である井林章は、前節まで一度も18人のメンバーに入ることのなかった選手だ。
「悔しさはあった。その思いを先週の試合に込めた」(井林)と試合に関われない中でも懸命に努力していたことが初勝利、無失点につながっていることは言うまでもない。
CBでコンビを組んだ吉野について、井林は「彼の良さは前に出て行けるところ。だからカバーリングを意識してプレーしていた」と話すが、吉野恭平も同様に「井林君がしっかりカバーしてくれたので、思い切って前に出て行けた」とお互いに良い部分を理解し、チームとして守備をしていたことが完封勝利へと結実した。
「苦しくなると逃げのプレーになる」と自身の課題も口にする井林。今後の彼の活躍が上位進出のカギを握っているかもしれない。
(東京V担当 柴原貴彦)
2014/04/09 21:45