試合終了のホイッスルが鳴った瞬間の、京都・大木監督の表情。試合後の記者会見に現れた、北九州・三浦監督の疲労困ぱいの姿が、この試合を物語っていた。
華麗なパスワークでゴールに迫る京都に、北九州の選手たちは高い集中力とハードワークで対抗した。
前半は、京都の方がゴールへ向かう場面が多かったが、後半の北九州の選手たちは、全員がゴールに向かって気持ちを前面に出したことが、CKからの相手オウンゴールを誘い、追加点となった竹内のプレーも、失敗しても諦めずにボールを奪いに行った姿勢が生んだ。
北九州は、次の富山戦がホーム最終戦となるが、この1年間苦楽を共にしたサポーターやファンに、感謝の意味も込めて、チームが目指す「エレガントで楽しいサッカー」で、勝利をプレゼントしてほしい。
今回負けはしたが、生で見た京都のサッカーは、三浦監督がリスペクトしていたように、本当に素晴らしかった。そして取材する者にとっても、集中力を試されるもので、勝利の安堵(あんど)感と共に、全てのエネルギーを奪われるぐらい、記者も疲れ果てた(笑)。
残り2試合、指揮官が変わった福岡と、優勝で先にJ1行きを決めた甲府との、勝たなければならない戦いが待っている。来年は京都に行こうと思っていたが、あの素晴らしいサッカーをJ1の舞台で多くの人に見てほしいと思っている。来年取材で行けなくても、この日、本城で交わした京都担当・雨堤さんとの「違う用事で来てください。良い店紹介しますよ!」の約束が果たされることを、北九州から祈っていますよ!
(北九州担当 坂本真)
2012/10/31 13:07