2日、湯澤洋介選手の獲得が発表されました。地元・矢板中央高校、駒沢大学を経ての入団となります。
そこで3日、大学3年の時から彼を本格的に追いかけていたという南省吾強化部長よりお話がありました。他媒体で掲載されていないコメントを一部ご紹介したいと思います。
○南省吾 強化部長
――5月末にオファーを出したということですが、クラブ間での競合はあったのでしょうか。
「ちょっと興味があるというクラブはあったみたいですね。正式なオファーにまで至るか至らないかというのは分かりませんが、実際には少し興味があって『湯澤くん、どこか決まりましたか?』みたいな話はあったって聞きました。確かに駒大は2部なので、あんまり人目に付かないところはあると思いますが、去年1部だった時には『駒大で目を引くのはまあ湯澤でしょう』と。パッと見て『あれは誰だ?』と言われれば『湯澤』というぐらい目は引くと思います。そこで先手を打ってこっちがオファーを出したというところだと思います」
――初めて練習に呼ばずに獲得した選手とのことですが、個で打開できる点など、練習に呼ぶ必要もないぐらいの魅力を感じたということでしょうか。
「そうですね。別に呼ばなくても(魅力が)分かるだけの選手というところが大きいかなと思います。また、一番早くにオファーを出すということも、われわれみたいな小さいクラブにとっては一つの手でもある。地元ということで、彼も栃木からオファーが来ないかなと思っている部分もきっと少しはあったと思います。そういう点で、早めにオファーをして早めに結論を出してもらった方がこちらとしても次に動きやすいですし、実績も申し分ない。ユニバー代表で優勝までしていて試合にもほぼ出ているような選手に、わざわざ練習に来てもらってまで確認する必要もないだろうなという思いもありました。例えば、『この子どうだろうな』という時は実際に練習に呼んで、スタッフの意見も聞いて、『実際トップチームに入った時にはどうだろうか』と見定める必要は当然あると思いますが、実績からいってもそこまでは必要ないだろうという感じでした」
――湯澤選手本人もプロでやりたい気持ちが強かったのでしょうか。
「はい。駒大の先生も含めてぜひプロでやりたいと。(駒沢大学の)秋田先生もプロでやれるんじゃないかと。そこで、なるべく早い段階で試合に出られそうなチームの方がいいんじゃないか、というのは本人も先生もお話をされていたましたし、やはり地元という気持ちもあったと思います。相思相愛と言うとアレかもしれませんが、大学の先生も勧めてくれているという点も、(決断の理由として)あったのではないかなとは思いますね」
――今後の補強に関しては、シーズンが終わってからになりますか。
「もちろん、いろいろ動いていますよ。まだ何かを言える段階ではありませんが、監督と編成の件も相談しながら、外国人の件も含めていろいろ考えてはいます。もちろん、J2パターン、J1パターンというのも含めながらです。いろいろ予算もあることなので、僕の頭の中だけとは言いませんが、例えば、もしJ1に行ったからと言って、栃木は大盤振る舞いできるようなクラブではありません。ピンポイントの補強にはなってきます。それと、もしJ1に上がった時、ウチで結果を出してくれた選手たちの評価を優先したいという思いもありますので、両方のパターン、J1パターン、J2パターンというのはいろいろ考えています。外国人についても、僕がブラジルへ行ったりペルーに行ったりしてきたことを踏まえながら考えてはいます。まだ何も決まっていませんが、僕の頭の中と社内で検討している最中です。プレーオフに行くかどうかという問題もあるので、どちらでも対応できるような形にはしたいと思っています。ですから、J1に行ったら(CSKAモスクワの)本田にオファーを出そうかなと考えています(笑) オファーを出すのは自由ですからね(笑) (移籍)マーケットで戦おうかと(笑) それはさておき、今のチームが成長しているのは見て明らかだと思いますので、今をベースにしながらちょっと味を加えるような形にはなるかなと思います。もちろん抜けていく人間もいるかもしれませんので、いろんなパターンを想定して準備している最中です。その第一弾が湯澤だということです」
(栃木担当 村本裕太)
2012/10/04 21:51