「さっきも放心状態の奴がいた」
15日の磐田戦後、西野監督が話した“奴”とは、後半26分に2枚目の警告を受けて退場した奥井諒選手のことです。前半、奥井選手が見せたのは圧巻のパフォーマンスでした。それだけに・・・。
16日、リカバリーを終えた奥井選手に話を聞きました。その姿は“放心状態”とはかけ離れたもの。実に陽気にスマイル全開!!ハツラツとした若人の姿でした。
「(ファウルは)必要なかったですね!(苦笑)。ビデオを見ましたけど、後ろに3枚残ってましたし。取れると思って行ったんですけど、まだまだ若いなって(苦笑)。それに審判のジャッジの特徴を頭に入れておかないといけない。審判に合わせてプレーすることも試合展開の中では必要かなと思いましたね」
試合後こそ、放心状態だったかもしれませんが、一夜明け、あのワンプレーに固執することなく試合全体を振り返れているようです。
「自分が今まで出た試合の中で前半は一番、良かった。感覚もつかめてましたし。それで余計に体が動いてたから足が出ちゃって・・・。それも若さですね。でも、間違いなくこれからの自分のイメージ、良いイメージになる前半の45分でした。あれをベースにやっていくというくらい自分でも納得できました。次の試合が“楽しみ”って思えるくらいの自信はつかめましたね。だからそんなにネガティブに捉えてはいないです」
至ってポジティブな奥井選手。ただ、悔恨もある様子。
「退場してチームに迷惑をかけてしまった。もし僕が退場しなかったら勝てた試合だったと思う」
プロサッカー選手として、試練は次々にやってくるものでしょう。この経験は、奥井選手にかけがえのない大きなものをもたらしたようです。
(神戸担当 小野慶太)
2012/09/17 20:41