皆さんも驚かれたのではないでしょうか。
磐田戦の後半開始から見られた、工藤壮人選手の右サイドバック起用です。
本人が「小6以来」と話したように、ストライカーとして育ってきた工藤選手にとって、右サイドバックは公式戦では未開の地・・・なのですが、練習を見ている人たちからしては少し異なります。
試合前日に恒例となっている、スタッフも入って行われるエンジョイミニゲーム。その中で、工藤選手はよく右サイドを担当し、「マイコンだ!」と自分で言いながらプレーしているのです。ワンツーから抜け出したり、良いクロスを入れたり、いち早く好守の切り替えを行って自陣に帰ったり。それはそれで、いつも見ている者としては楽しんでいたのですが、まさかリーグ戦で実現するとは。
磐田戦、ユースの大先輩である菅沼実選手とのマッチアップは、本人たちも「驚いた」異質のものでした。けれど、なんと工藤選手は高い戦術理解力を発揮し、そつなく右サイドバックの仕事をこなしていました。「逆サイドから攻撃されたときに絞る動きを言われたくらい」なのにも関わらず。
さらに、「FWででなくても、別のポジションでも使ってもらえるのは、信頼されているからかもしれない。どこの位置でもクオリティを追求して、右サイドバックだからダメだったという言い訳もしない。どこの位置でも貢献したいから。また、あの位置でも使ってもらえるようにしたい。それに、新しい視野が見えると勉強にもなるので」とコメントしていました。高い意識があるからこその、発言でした。今後も、スクランブル体制になった際に、「マイコン工藤」が見られるかもしれませんね。
ただ、「前線のポジションをネットに奪われたのは悔しい」とも話しているのはさすがストライカーといったところです。
(柏担当 田中直希)
2012/08/28 16:38