神戸のトレーニング場である「いぶきの森球技場」が今、大変なことになっている。
吉田孝行は怯えの伴った表情でこう伝える。
「(東京遠征から)戻った日と練習試合の日、やばかったですよ」。
ピッチの闘将が駐車場で目撃したもの、それは、「絨毯みたい」なおぞましい毛虫の群れだ。
クラブハウスを囲う木々から這い出してくる毛虫たちは、選手やスタッフの働く現場に歩を進め、見学者用のベンチにたむろし、ピッチへの無許可侵入を繰り返す。道端のあちらこちらには、黄色やら金色やら焦げ茶色やらの不思議な紋様が浮かび上がった。その正体は、毛虫の亡くなられたお姿にほかならない。あるクラブ関係者は率直な胸の内を吐露している。
「すこし前はアブが大量発生していましたよね」。
15日現在、異変のピークは去ったのか、それとも、さらなる災厄の前触れに過ぎないのか。いぶきの森球技場には今、さまざまな憶測が飛び交っている。
(神戸担当 小野慶太)
2013/05/15 22:06