一つのクラブを追い続けることの楽しみの一つが、選手の確かな成長を目撃できること。
今季、副キャプテンに抜擢された倉田秋もメンタル面で確かに脱皮したと感じさせてくれる一人だ。
昨季までは試合ごとの善し悪しもはっきりしていたが、今季はよりアタッカー的なポジションで守備に、攻撃にと奔走。前線からの献身的なチェイスで3試合連続の無失点に貢献している。
ただ、ここからが倉田の意識の高さ。「守備を頑張るのは基本。僕は守備でなく、点を取ったことで評価されたい」と逃している決定機を自分なりに振り返っている。
どこかしらやんちゃ坊主の雰囲気を残していた背番号6は、すっかり大人の顔つきになって発言にも主力の自覚が垣間見える。
「明日の富山戦は守備もこれまで通り頑張るけど、点を取ってチームに貢献しますよ」。
24歳の中堅は、得点宣言することで自らにあえて、高いハードルを課した。
(G大阪担当 下薗昌記)
2013/04/20 19:06