「まだ慎三にゴールがないという記事があるが」。
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は13日の会見で急にそう切り出した。FW興梠慎三は今季、ACLを含めて公式戦8試合に出場しているが、未だノーゴール。浦和の選手としての公式戦初ゴールは未だ挙げられていない。しかし、ペトロヴィッチ監督は「彼は求められる役割をしっかりこなしているし、良いプレーをしている」という前提がある中、「私は慎三がゴールを決めなくてもチームが勝てば、5試合で13ポイントを今後も取り続けるのであれば、非常にハッピーだ」と話した。さらに「今のプレーを続けていれば、慎三は必ずどこかでゴールすると思う。心配する必要はない。明日決めるかもしれないしね」と笑った。
興梠についての質問が出て答えるのは当然だが、そうではない中で興梠の話をしたことはおそらく、ペトロヴィッチ監督の“親心”ではないだろうか。実際に興梠はポストプレーやオフ・ザ・ボールの動きでチームの大きく貢献しており、そのお陰で他の選手がゴールできている面も少なからずある。もちろん、これまで決定機がなかったわけではなく、それは決めなければならなかったが、ノーゴールという結果だけで批判されるべき内容ではない。だからこそ、興梠自身がゴールを決めて喜ぶ時が少しでも早く来ることを多くの人が期待していることだろう。
(浦和担当 菊地正典)
2013/04/14 12:03