20日に行われたJ2第37節・金沢vs山形。試合は1点を争う緊迫した展開が続き、試合終了間際の90分に山本義道のヘディングシュートで金沢が4試合ぶりの勝利を挙げた。
この試合、金沢は19歳のルーキー・石尾崚雅が加入後初めて2試合連続先発出場を果たした。前節の横浜FC戦では11試合ぶりの出場となったが、前半にイバにマークを外されゴールを決められるなど、立ち上がりは苦しんでいた。しかし、今節は「やるべきことは分かっていた。スカウティングどおりだったし、すんなり入れた」と言うように、落ち着いて試合に入る。対人の強さだけではなく、相手のパスを読んでマーカーの前でカットするプレーを何度か見せるなど、進歩の跡も披露していた。
しかし、63分に山形の井出遥也が投入されると状況は一変する。最近乗りに乗っている“インパクトプレーヤー”と対峙すると、ファーストプレーからチャンスを創出されてしまう。さらに「ドリブルがすごいというのは分かっていたが、想像以上にキレキレだったので難しかった」と試合後に振り返ったとおり、井手の鋭い仕掛けに何度も翻ろうされた。
柳下正明監督は試合後に、疲れたときにどのようにプレーするかと距離感を課題に挙げたが、間合いについては本人も反省。「距離が近いとキレでいかれてしまうので、開けておいたほうがいいかなと思っていた。でもやっぱり近いほうが足が出しやすいと感じた」。
それでもこの2試合で対峙したのは毎年20ゴール近く決めるJ2屈指の外国籍選手のイバや、J1でもプレーした井手。まだJ2で5試合目の若きCBは公式戦の場でさまざまなタイプの選手と対峙することで、多くのものを吸収している。
(金沢担当 村田亘)
2019/10/21 07:01