前節・京都戦は0-1、後半戦に入り5試合で3つ目の黒星となった山形。ボランチの本田拓也は「セカンドボールをもう少し拾ったりしなければいけなかったし、攻めに関しては少し中に行き過ぎたところもあった」と攻守においての課題を挙げた。中でも複数得点が止まっている攻撃については、「研究されてくると相手も中を締めてくる。特に京都戦は早く失点してしまって、相手は中を固めておけばいいだけだった。そういうときに外からの攻撃というのは有効だと思うし、相手を後ろ向きにさせるプレーがなかった」と、より工夫する必要性を説いた。
その本田が京都戦で最も目立っていたシーンが、田中マルクス闘莉王とのマッチアップ。いかに先に体を入れるか、いかに相手の逆を突くか。ポジションが近いこともあり、ベテラン同士の駆け引きはそこだけ異彩を放っていた。「(闘莉王の)全盛期は何もできなかったです。トゥーさんにボールが入る前とか凄すぎたので。高さも高いし、起点にもなるし、賢いです」と過去を振り返った本田。
今回の対戦では「トゥーさん(闘莉王)を倒したら全部ファウルにするから」とジャッジに対する不満を口にはしながらも、「でも、楽しかった」と特別な時間を楽しんだ様子。一度、足を挟まれもんどり打つシーンがあったが、「まあ、いいんじゃないんですか。ケガもしなかったし」とサバサバと振り返っていた。
球際へのこだわりが本田の真骨頂。レベルの高い相手とのマッチアップで、それが引き出された一戦だった。
(山形担当 佐藤円)
2018/08/10 22:12