新潟は2日、聖籠町の専用練習場で、J2第12節・金沢戦に向けた最終調整を行った。
全体練習後、入念にクロスの練習をしていたのは原輝綺。本職はボランチだが、J2第9節・栃木戦から右SBを務めている。前節・山口戦では、高木大輔を振り切って、相手陣内深くから上げたクロスのこぼれ球が、磯村亮太の先制点につながった。
このチャンスを演出したのは、縦関係を組む右サイドハーフの小川佳純。ボールをキープし、原のオーバーラップを促して出したパスから生まれた場面だった。
ともに市立船橋高で7番を背負った、先輩・後輩にあたる関係。練習では、小川が原にポジショニングやタイミングの指示を出しながら、連係を深めている。
「(原)輝綺も本来は右SBではないと思うが、どこで使われてもしっかりパフォーマンスを出せるのは選手としていいこと。自分もいろいろなポジションをやってきたが、『ここだから力が発揮できない』では、プロとしては通用しない。期待されて起用されているのだから、成長してほしい。そういう意味で声をかけている」と小川。「俺の言うことなら聞くと思う(笑)」と、先輩として細かくアドバイスを送る。
原も「いろいろ言ってもらえるのはありがたいこと。普段から仲良くさせてもらっているし、いい関係でできていると思う。ズミさん(小川)はタメを作ってくれるので攻撃に上がる回数が多くなる。自分は脇役でもいいので、おとりに使ってほしいとも言っている」と、小川からさまざまなことを吸収しながら成長中だ。
積極的な攻撃参加が光る原だが、「まずはDFなので失点ゼロで抑えることを第一に考えながら、プラスアルファで点につなげることができれば」と守備を意識する。マンマークで球際に激しくくることが想定される金沢にも「1対1は好き。そこで勝ったときはうれしいし、攻撃より好きかも。そこで勝てれば金沢に勝てると思います」と、本領を発揮するつもりだ。
今節も右サイドの“市船ライン”で、攻守に見せ場を作る。
[写真:プロ2年目の原(中央)。金沢戦では持ち前の予測とタイトな守備で完封を狙う]
写真:野本桂子
(新潟担当 野本桂子)
2018/05/03 07:30