明治安田J2第12節の大宮戦で、大分の高木駿が笠原昂史と因縁の守護神対決を演じる。
高木は笠原の明治大の1年後輩。入学1年目はペアを組んで用具の片付けや寮の規律などを教えてもらった仲だ。その後、二人はともにトレーニングしながら切磋琢磨していく。09年、第89回天皇杯で湘南や山形を下して3回戦まで勝ち上がったときは笠原。その年のインカレや翌年のリーグ戦で優勝に導いたのは高木と、互いにポジションを争う中で明治大の躍進を支えた。
ちなみに笠原が水戸に在籍していた昨季、水戸戦で大分のゴールを守ったのは笠原の市立船橋高の1年後輩にあたる上福元直人だった。今季、東京Vへと移籍した上福元は前節、笠原と対戦し、ともに好セーブを連発した。上福元は順天堂大時代に大学選抜で、そして昨季は大分で、同い年の高木と正守護神の座を競ったライバルでもある。
高木は「カサさん(笠原)はノったらどんどん止める」と先輩をリスペクトしつつ、「カサさんと僕はまったく違うタイプ。僕は広い守備範囲をカバーし、攻撃にもどんどん参加して、僕のところからチャンスを作るくらいのイメージでやりたい」とアピール。「絶対に負けたくない。東京V戦のときカミ(上福元)を意識したように、今節はカサさん相手に気持ちが入る」と闘志をにじませた。
大宮の笠原、東京Vの上福元とともに、今季の明治安田J1昇格争いのデッドヒートを繰り広げるであろう“大分の高木”が、積年のライバルたちを凌駕する。
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2018/05/02 09:55