前節・熊本戦で今季初勝利を挙げた山形。2得点を挙げた小林成豪やビッグセーブ連発で勝利を引き寄せたGK児玉剛、あるいは大卒ルーキーでJデビューを果たした北川柊斗と熊本雄太に注目が集まっているが、2点目のアシストを記録したチームキャプテン・山田拓巳の働きも忘れるわけにはいかない。
1-1の同点で迎えた72分、中村駿のFKをニアに飛び込みヘッドでスラしたのが山田だった。キッカーを担当した中村駿は、「ふつうにGKの前に落とそうと思っていたんですけど、ヤマくんがよく前に出てきて触ってくれた。ヤマくんが出てきてくれなかったらなかった」と山田に感謝。当の山田も「しっかり僕のアシストです。公式記録どうなってました? (背番号の)6番になってました? じゃあよかったです」と自らのアシストをアピールしていた。
山田がセットプレーの得点に絡むシーンはなかなか珍しいが、それもそのはず。身長170cmで機動力のある山田は、昨季まではゴールから少し離れたところでセカンドボールとリスク管理の担当が多かったからだ。しかし、今季は新たにゴール前に入る役割を与えられている。
「セットプレーは高さも関係あるけど、入っていく迫力だったり、マークを外すタイミングがうまくなっていけば自分ぐらいのサイズでも点がとれるし、アシストもできると思う。いまは中に入れているので、どん欲に、しっかり結果を出したい」と新境地開拓に意欲を燃やしていた。
文:佐藤円(エルゴラッソ山形担当)
(山形担当 佐藤円)
2018/03/13 19:43