仙台は15日に作新学院大学と練習試合を行い、この試合で中野嘉大が約3カ月ぶりの実戦復帰を果たした。
今季から仙台に期限付き移籍で加わった中野は、キャンプの練習試合でも得点するなど好調を維持。しかしJ1開幕を前にした2月18日の練習試合(※非公開)で左ひざ内側側副じん帯損傷の大けがを負い、治療とリハビリが続いていた。
中野は5月4日の練習から部分合流し、12日には紅白戦でもプレー。この15日の練習試合で、練習復帰後初めてとなる実戦の場に臨んだ。
30分×2本の試合形式で、中野は左のウイングバックとして1本目の30分間プレー。だが本人は「思っていたよりもできなかった。攻撃も守備も、あまり持ち味が出せなかった」と渋い顔で試合を振り返った。チームが中野とは逆の右サイドから攻め込むことが多かったとはいえ、中野自身のプレー機会は少なかった。その中でも「対人(守備)のところでやられた場面もあったし、いまは危機感のほうが大きい」と反省する。
渡邉晋監督は「不完全燃焼でしたが、30分間を無事にやれたことで、一つのステップを踏めた」と、ポジション争いの土俵に上がったことを歓迎する。中野本人は「また次の紅白戦から、やれるところを見せるしかない」と、さらに練習の中で自らを高めていく構えだ。開幕前にはレギュラー候補だったMFは、仙台での公式戦出場に向けて一歩を踏み出した。
(仙台担当 板垣晴朗)
2017/05/15 17:48