鳥栖は3日、GKファンティーニ燦の加入を発表した。
イタリア人の父と日本人の母を持つファンティーニ。鳥栖の練習には3日から参加し、GKとしてフルメニューを消化。鳥栖加入一日目を終えた。
イタリア・チェゼーナの下部組織で育ち、トップチームでの活動も経験しているファンティーニだが、鳥栖移籍への決断について、「日本ではまだ暮らしたことがないので日本のサッカーも経験したかった。あとは(東京)五輪もあるので、目標に近付くならここが一番近いかなと思った」とその理由について語った。
千葉県で生まれ、生後間もなく北京へと渡り12歳まで過ごしたが、イタリア人の父の友人がチェゼーナのGKコーチという縁もあり、練習参加を経てイタリアへと渡った異色の経歴の持ち主。いわば逆輸入の形となったが、イタリア生活が長かったこともあり、この日の練習ではコーチングもイタリア語。「(どうしても)イタリア語になってしまうので日本語もうまくなっていきたい」と話した。「日本語はあまりうまくない」と謙遜するが、取材対応は問題なく日本語でこなしており、チームに溶け込むのも時間の問題だろう。
「鳥栖に行くか、イタリアのほかのチームに行くか迷ったけど、東京五輪に出たいという気持ちがいまは強いので、決断した」とファンティーニは話す。東京五輪出場という目標に向け、異色の経歴の持ち主がまた新たなスタートを切った。
(鳥栖担当 杉山文宣)
2017/04/04 12:58