甲府が今季2試合目となる静岡大(東海1部)とのトレーニングマッチ(35分×4本)を行い、10-0で勝利した。
この試合で最も明るく見えた部分は、3本目から先発し、4本目の半分までプレーしたFWウイルソン。5ゴールを挙げただけでなく、裏への飛び出しの感覚、コンディション、決定力が期待にターボをかける内容だった。吉田達磨監督は「まだ体は絞れていない。希望を含めて、もう3~4割増しになると思う」コメントした。それに対してウイルソンは、「吉田監督が言う数字よりも10%くらい上回るところを目指さないといけないですね」と、さらに上回る覚悟。
また、ウイングバックで出場した森晃太がウイルソンのゴールを3つアシストした点もポジティブポイント。昨季はシャドーでボールを欲しがり過ぎたことで燻ってしまったが、今季の持久力走キングがもっとも乳酸が溜まるポジション・ウイングバックでブレイクスルーの可能性を見せたことは自信につながり、チームメートへの刺激にもなる。吉田監督は「(森のプレーは)95%が課題も、5%の強みを見た。ここ2週間は相手の後ろでボールを受けることができなかったが、今日つかんだかもしれない」と厳しくも期待を十分に込めた評価。ウイルソンのもう1点は黒木聖仁がもらったPKだが、最後の1点は森が右サイドの角度ないところから入れたクロスがファーポストにはね返り、そのボールがウイルソンの前にこぼれたもの。ものすごく好意的に捉えれば、森のアシストでもある。
2日前にさまざまな1対1の場面が入った強度の高い練習を行っていたので選手は筋肉が張っている状態だったが、ベテランからルーキーを含めた若手までしっかり走り切ってチーム戦術に取り組めたことは、チームが良い流れにある証明となった。
写真:松尾 潤
(BLOGOLA編集部)
2017/01/27 11:52