8月に入り、清水から期限付き移籍で加入中の宮本航汰への期待が高まっている。
J2第27節の熊本戦では、途中出場ながらチーム随一と評されるロングフィードを巧みに織り交ぜたプレーで、永井のゴールをお膳立てするなど勝利に貢献。最終的に出場は認められなかったが、熊本戦での活躍を受けてチームが、所属元である清水との公式戦に出場出来ない宮本を、第28節の清水戦に出場できるよう働きかけたという事実からも、その評価は伝わるはずだ。
もともと宮本は北川航也(清水)、水谷拓磨(清水からFC今治へ期限付き移籍中)とともに、清水サッカー界のレジェンド「三羽烏」(大榎克己、長谷川健太、堀池巧)になぞらえて「新三羽烏」と呼ばれた逸材。その才能は折り紙付きだ。だが、これまではトレーニングで好調さを見せても、ゲームでは力を出し切れていない印象が強かった。それが熊本戦では出場した66分から試合終了まで終始堂々としたプレーを披露している。その理由を本人は「出場して最初の守備で、相手にプレッシャーを掛けてバックパスをさせることができたし、インターセプトもできた。ファーストプレーが良かったので良い入りができたんだと思います」とコメントしている。それだけに清水戦に出たかったという思いも強いようだが、リーグ戦はまだ10節以上残っており、天皇杯も控えている。三羽烏の一角が西の地から羽ばたくチャンスはまだまだありそうだ。
写真:藤原裕久
(長崎担当 藤原裕久)
2016/08/14 22:01