広島戦では途中出場にもかかわらず、緩慢なプレーで指揮官やチームメートからダメ出しされたパトリック。そんな背番号29が長谷川健太監督に、起用法についての直訴をしたという。
以下は3日の長谷川監督の囲み取材をもとに、再現した二人のやり取りだ。
「こういう使われ方じゃ、やってられない」(パトリック)
「ああ、そう。どこが?」(長谷川監督)
「仙台戦で2点取った後、2試合先発だったが、その時は点は取らなくてもチームのために頑張ったはず」(パトリック)
「そうだなあ、でも点は取れなかったもんなあ。柏戦は10分しか出なかったけど、全然一生懸命やんなかったもんな、お前」(長谷川監督)
「3番手だったので…」(パトリック)
「関係ねえだろう。こないだの試合も全然ダメだっただろ」(長谷川監督)
「はい…」(パトリック)
字面だけを見ると不満タラタラの反抗劇に見えるが、やんちゃな選手をうまく扱うおおらかさは長谷川監督の持ち味の一つ。「可愛い感じまではいかないけど、駄々っ子なので(笑)。理詰めで攻めると『そうです』という感じになる」とパトリックの操縦法についてもお手の物。かつて何度もビッグマッチで活躍した背番号29だけに、「本人のストレスも分かるけど、こっちも本当に期待している」とその覚醒を気長に待つつもりだ。
文:下薗昌記(エルゴラッソG大阪担当)
(G大阪担当 下薗昌記)
2016/08/04 16:14