明治安田J1・2ndステージの大一番、第10節の鹿島戦に勝利し、リーグ戦で3連勝。三冠王者としての自信を取り戻して挑むACLの準々決勝第2戦に向け、チームには過度の気負いも力みもないが、やはり一大決戦であることは指揮官の言葉の端々に見て取れた。
全北現代戦に向けて始動した14日、非公開練習を終えた長谷川健太監督の口ぶりは重かった。番記者たちの問いにしっかりと答えるのはいつもの光景だが、選手起用に関する問いかけにはやや微笑を浮かべながら「ノーコメントです」。わずか10分間程度の囲み取材で、実に4度の「ノーコメントです」が飛び出したのは今季最多だった。
「ここで戦えない選手はサッカー選手を辞めたほうがいいというぐらいの試合じゃないかなと思う」とその重要性を強調した指揮官だけに「しゃべると(メンバーが)全部分かっちゃうんで。大事な試合だからね。向こうのチームに日本語が分かる通訳の方がいて、こちらの記事を読んでメンバーが分かってしまうと何のための準備か分からなくなる」。
全北現代の直近のリーグ戦数試合も分析済みの指揮官だが、情報戦はすでに始まっている。
(G大阪担当 下薗昌記)
2015/09/14 19:44